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　「ほらあ！見るでえ！」かみさんはコーヒーを落とし、着々とタムレン視聴の準備をする。しかし
子らの菓子の準備ができていない。
　「これはね！二つの機械が入っていて、歯車が１０個も使ってあって・・・」せがれの絵が急にメ
カメカしくなってきた。しかしタムレンが始まるっていうのに、うるさい。

　恐喝番長フラン登場。
　「なんだって？おはスタ番長じゃないんだから」かみさんはまだメガブルー＝並木瞬のことが忘れ
られないらしい。あんなんになっちゃっているのに。
　「ねえ、シルクっぽいパジャマの場面が多くない？」確かにドモンは先週もパジャマ姿だった。

　タツヤの道場を除く４人はブレーメンの音楽隊のように被さっている。
　「うん、うん。わたしも４人に混じってこけてみたい」いかん、これは子どもに読ませたくないス
ケベオヤジ風の感想だな、反省。

　タツヤは少年にマンツーマンで稽古をつけている。
　「あの子、リキと同じくらいかな？」今度はオーレンジャーに夢想するかみさん。でもオーレンジ
ャーには贔屓の役者はいないんだよね？
　「それだったらダイモンとサッカーの特訓をしていた少年の方が似ていないかい？本人かな？」と
思うんだったら保存版のビデオで調べればいいんだが、そこまではしない。

　タツヤのアップ。
　「こいつテレビで見るとかっこ悪いけど、空手できるやつの中ではかっこいい方だろうね？」持ち
上げているんだかけなしているんだか、わからないかみさん。こら空手マンが読んだらあんたこそ正
拳入れられちゃうよ。

　恐喝に励む少年。
　「なんだ！なんだ？あいつらの腕章は？風紀委員か？」後でチームの紋章である竜が入っていると
判明した。

　マコト少年の母親がタツヤに相談に訪れる。
　「おっと、今母親の向こうにうつっていた各人のロッカーにタムレンのシールが貼ってあったよ。
分かる人がみたらバレバレじゃん！？」かみさんはそういうが、わたしはあのシールがほしい。

　不良少年に金を巻き上げられるマコト少年。
　「うわあ！万札じゃん！」とかみさん。
　「うわあ！」息を飲んで少年たちといっしょに札を数えるわたし。今ほしいものが多くて、物欲マ
ックスパワー状態なんだから。カシオペアファイバと７２年式ヤマハＨＸに心惹かれているわたし。

　群竜会の恐喝総額は２億、とても普通の子どものやることとは思えない。
　リーダー格の少年。
　「今週はなつかしの戦隊登場人物紹介みたいだ。ほらこの子はジュウレンジャーのゲキにそっくり
だ！せがれか？甥か？」無理に話題をつくるわたし。なんてったって、あらすじカットだから。
　「ゲキってセーラームーンミュージカルでマモちゃんやってたひとでしょ？」そうそう、あれには
驚いた。

　時間が凍り付く。マコトの正拳がとぶ。保健室の先生がマコトを群竜会本部に招く。
　「この人ひょっとして・・・。あれだったりして・・」小２娘の危惧は当たり、先生の影は怪物と
なっていく。
　そのころ４歳せがれはとなりの部屋に脱走していた。ストーリー展開が充実している週は彼は苦手
としている。
　「あーあ、マコトはいい人だったのにね」小２娘はかなりこのストーリーを悔しがっている。
　「タイムリーすぎるよね？今週のテーマ」おいおい、５０００万円恐喝事件があったから書いた脚
本だろう？
　「そんなにすぐに１本作れるのかねえ？」そうだね。脚本の書き始めから撮影終了まではどのくら
いの時間なんだろう？くわしい人、いませんか？

　力が正義だと信じるマコトの心に訴えるためのタツヤとの師弟対決。しかしタツヤは受けるばかり。
　「うー、強すぎだよ！！」タツヤのピンチに４歳せがれがとなりの部屋からもどってきた。
　「強すぎだよ。でもきっと神様に怒られちゃうんだよ！！」小２娘は勧善懲悪になってほしいとい
う願いを口にする。
　「ジゴグにつれていかれちゃうねえ」４歳せがれは思ったままを口にする。

　花に囲まれ正気を取り戻す少年。タツヤはフランに向かっていく。
　「生身！生身！！」小２娘の語彙にはこんなのも入ってしまった。
　「５１分で変身してたんじゃ遅いねえ。今週はロボが出てくるのかねえ？」時間を気にしながら４
歳せがれのことを気づかうかみさん。いやプロバイダスに会いたいだけか？
　「しかも５２分なのに名乗りを上げている」毎週やるわけでもない名乗りを今週に限ってやってい
ると憮然とするかみさん。

　タイムジェットガンマ。
　タイムロボベータ。
　「あれは壊しすぎだよ」ベータのパンチはフランといっしょにビルも吹き飛ばす。意外と常識的な
感想をいうな、この４歳児。
　「あれはフランをやっつけるためだからしかたないんだよ」小２娘はいつでも体制派だな？
　「どうするんだよ、ＴＲ社。弁償できるのか？」かみさんは突拍子もない感想を言い出す。

　圧縮冷凍完了。
　不良少年たちも更正し、タツヤの空手道場で汗を流す。ようやくＴＲ社の仕事が軌道にのったか？